ADHelperで立体押し出し線を引く

ADHelper Affinity Designer

みなさん、こんにちは。Mochitchies(もちっちーず)です。今回は自作アプリの紹介です。文字や図形を立体化するための押し出し線を引くアプリです(App Storeに申請中)。

前回小ネタ14で、Affinity Designer 2で立体文字を作る方法を解説しました。前面と背面をつなぐ線(=立体押し出し線)を引くのが大変でしたよね。ですので、立体押し出し線を自動で引くアプリ(無料アプリ)を自作しました。ADHelperという名称です。今回はADHelperAffinity Designer 2を使って立体文字を作る方法を解説します。

ADHelperだけで立体文字作成を完結させることはできませんので、その点はあらかじめご承知おきください。以下のようなTESTという立体文字の作成手順を解説します。慣れたら、作業時間は5分程度でしょう。

立体図形の最終仕上げ4

使用するバージョン

Mac OS(最新)
Affinity Designer 2

今回使用するツール

今回使用するツールは以下のものです。

今回使用するツール
  • ADHelper1.0(App Store無料アプリです。現在申請中。)
  • シェイプビルダーツール
  • ベクター塗りつぶし

「シェイプビルダー」の基礎は小ネタ12小ネタ13で学んでください。「ベクター塗りつぶし」は小ネタ14で学んでください。

大まかな手順

大まかな手順は以下の通りです。

大まかな手順
  • STEP1
    下絵を作成する

    Affinity Designer 2で下絵を作成します

  • STEP2
    下絵をSVGにする

    Affinity Designer 2で下絵をSVGとして書き出します
    (カーブを1つにまとめるのがコツ)

  • STEP3
    SVGをADHelperで処理

    ADHelperでSVGに立体押し出し線を追加します。

  • STEP4
    立体文字を完成させる

    Affinity Designer 2でSVGを読み込み、シェイプビルダーとベクター塗りつぶしを使って仕上げを行います。

以下、立体文字の作り方の手順を具体例で説明します。

下絵作成の手順

①Affinity Designer 2で300ピクセルx300ピクセルのドキュメントを作成します(ドキュメントサイズに深い意味はない)。テキストツールを使って文字を作成します。それから、ブール演算の除算を使って1文字ずつのカーブへと分解します(ブール演算は小ネタ12の2章を参照)。それから、もしグループ化されていたら解除をしてください。そして、もしいらないカーブが出現したならば、削除してください。
もとの絵を作成1

②それからカーブを全部選択して、ブール演算の追加を使って1つに融合します。カーブは必ずドキュメントの中央に置くようにしてください。
もとの絵を作成2

③最終的にはこうなります。
もとの絵を作成3

ファイル > 書き出し をクリックして書き出しウィンドウを出します。スクショのように設定してください。特に以下の設定リストの設定は必須です。書き出しを押して、SVGとして書き出してください。(毎回設定するのが大変な場合は、プリセットの右の3本線を押して、プリセット登録してください。ここではその登録方法は説明しません。)
SVGを作成

設定リスト
  • テキストをカーブとして書き出し ON
  • 相対座標を使用 OFF
  • 変形をフラット化 ON
  • viewBoxを設定する ON
案内
案内

ADHelperは1つのカーブしか処理できません。ですから、立体化したいものはブール演算を使って1つに融合しましょう。

案内
案内

ADHelperはSVGの相対座標に対応していません。ですので、相対座標の使用を必ずOFFにしてください。

案内
案内

変形のフラット化はONにすることをお勧めします。ONにしなければ、生成された押し出し画像が位置ズレする場合があります。

案内
案内

カーブのグループ化は解除しておくことをお勧めします。グループ化されていると、生成された押し出し画像が位置ズレする場合があります。

案内
案内

viewBoxはADHelperの描画の基準となりますので、必ずONしてください。

ADHelperの使用手順

時間がない方で動作検証したい方は以下のSVGをダウンロードしてお使いください。

①ADHelperを起動します。最初の画面で「立体押し出し線ツール」ボタンを押して「立体押し出し線ツール」画面を表示します。
ADHelperの使いかた1

②「SVGを取り込む」ボタンを押してSVGを取り込んでください。取り込まれているものがない場合は、「押し出し線を引いて保存」ボタンと「テスト」ボタンが無効となって押せませんのでご注意ください。SVGが取り込まれると左側にプレビューされます。(ファイルの置き場ですが、ダウンロードフォルダであればアプリから確実にアクセスできます。)

ADHelperの使いかた2

③デフォルトの設定のまま「テスト」ボタンを押してみましょう。すると、以下のように、押し出し線が引かれたものが右側にプレビューされます。
ADHelperの使いかた3

④設定値を変えて何度かテストして設定値を決めます。「押し出し線を引いて保存」ボタンを押します。出てきたウィンドウに名称を入力し、保存ボタンを押します。
ADHelperの使いかた4

案内
案内

赤が前面の図形です。青が背面の図形です。押し出し線というのは、前面と背面の図形の頂点頂点を結んだものです。ただし、曲線部は頂点がないので、パラメータに従って、計算上の点を使います。

案内
案内

赤の前面は編集できません。編集できるのは青の背面だけです。スケールと位置(オフセット)を右のプレビュー下の入力欄にて設定できます。

案内
案内

パラメータの設定範囲は0〜1です。スケールにはマイナスの値も設定できます。

案内
案内

図形が真ん中にない場合は、オフセットによる位置ズレがひどくなります。ですので、下絵を作り直した方がいいです。

立体図形の最終仕上げ

①ADHelperで作ったSVGをAffinity Designer 2で開きます。まず、最初にすることは、赤い図形と青い図形を分解して、同じ立体図形に所属する仲間ごとにグループ化することです。
立体図形の最終仕上げ

グループ化の手順
  • STEP1
    赤い図形を分解

    赤い図形を選んで、ブール演算の除算を使って1文字ずつのカーブに分解します。(ブール演算は小ネタ12の2章を参照)

  • STEP2
    青い図形を分解

    青い図形を選んで、ブール演算の除算を使って1文字ずつのカーブに分解します。

  • STEP3
    それぞれの文字ごとでグループ化

    同じ立体図形に所属する仲間ごとにグループ化します。つまり、1つのグループには赤い文字1つと青い文字1つと何本かの押し出し線が存在することになります。

②グループ化後はこんな感じになります。
立体図形の最終仕上げ2

③1文字ずつ加工していくことになります。加工しない他の3グループは白丸(灰色?)を押して非表示にしましょう。

④一番左のTのグループを編集します。グループを選んで、シェイプビルダーツールのボタンを押しましょう。そして、ドラッグメソッドを線にして、アクションを+にして、クリーンアップを接続されたカーブにして、領域をいい感じで結合していきましょう。結合が完了したら、余ったいらない線やグループフォルダーができていると思うので、全部削除してください。そして、カーブに境界線をつけ、塗りつぶしをいい感じにしてください。カーブがばらけていると思うので、最後に再びグループ化してください。
立体図形の最終仕上げ3

案内
案内

「シェイプビルダー」の基礎は小ネタ12小ネタ13で学んでください。「ベクター塗りつぶし」は小ネタ14で学んでください。

案内
案内

たまに引けてない線もあるかもしれませんが、そいういうときは、小ネタ14のスナップを使う方法で、自分で足りない線を引いてください。

⑤さっきの作業を他の3つの文字に対しても行います。そして、全体のバランスを見て塗りつぶしの色や線の色や太さを決めます。すると、以下のように完成です。
立体図形の最終仕上げ4

おわりに

今回は自作アプリADHelperを使った立体押し出し線の引き方を含めた立体文字の作成方法を解説しました。アプリには今後もAffinity Designer 2の作画を補助するツールを追加していきたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました